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障がい者雇用の仕事例10選|任せる業務の選び方と必要な配慮
カテゴリー:障がい者雇用とは?
【更新日】2026.08.27

障がい者雇用を始めるとき、企業がまず悩むのが「どのような仕事を任せるか」です。
採用する前に、担当する仕事内容や業務の範囲をある程度決めておくことで、入社後の業務指導や受け入れを進める際の土台になります。
ただし、障がい者雇用のために新しい仕事を一から作る必要があるとは限りません。
製造補助、検品、梱包、事務、清掃など、すでに社内で日常的に発生している業務の中から、担当する範囲を切り出して任せられる場合があるためです。
この記事では、まず障がい者雇用で任せられる仕事の例を10個紹介します。
そのうえで、自社ではどの仕事を任せるのか、どこで働いてもらうのか、どのような配慮が必要なのか、社内で誰が支えるのかを順番に考えていきます。
「障がい者雇用を始めたいけれど、自社で受け入れられるだろうか」と悩んでいる企業担当者の方は、自社での雇用を考える際の参考にしてください。
障がい者雇用で任せられる仕事とは?

障がい者雇用で任せられる仕事は、単純作業や軽作業だけではありません。
製造補助、検品、梱包、データ入力、清掃、商品管理など、企業によってさまざまな仕事が候補になります。
また、一つの仕事をすべて任せるのではなく、複数の工程のうち一部を担当してもらう方法もあります。
たとえば、商品の発送業務であれば、箱詰めやラベル貼りだけを担当することも可能です。
重要なのは、仕事の名称だけで判断するのではなく、実際にどのような作業が含まれているのか、どこまで担当するのかを具体的にすることです。
ここから、障がい者雇用で候補になり得る仕事を10個紹介します。
障がい者雇用の仕事例10選

1.商品の袋詰め・封入
決められた数量の商品や資料を袋に入れる仕事です。
商品の種類や入れる数量、作業の順番などを決め、完成した状態が分かる見本を用意しておくと、見本と照らし合わせながら作業を進められます。
2.商品の検品・数量チェック
商品の傷や汚れ、数量の違いなどを確認する業務です。
どこを見るのか、何を基準に判断するのかを明確にし、異常を見つけたときの報告先も決めておきます。
3.部品の組み立て・加工補助
決められた部品を組み合わせたり、製造工程の一部を担当したりする仕事です。
複数の工程がある場合は、そのうちの一工程を任せる方法もあります。工具や機械を使う場合は、操作方法だけでなく安全面についても配慮が必要です。
4.商品の梱包・発送準備
商品の箱詰め、緩衝材入れ、ラベル貼りなどが代表的な作業です。
発送業務をすべて担当してもらうのではなく、準備工程の一部を任せることもできます。
重量物を扱う場合は、身体への負担も考慮します。
5.書類のファイリング・資料整理
書類を種類や日付ごとに分類し、決められた場所へ保管する仕事です。
分類方法を統一しておけば、同じルールに沿って作業を進められます。
個人情報を含む書類を扱う場合は、社内の情報管理ルールに沿って取り扱います。
6.データ入力・定型的な事務作業
決められた項目の入力や、紙資料からの文字・数字の転記などがあります。
入力する項目や使用するフォーマット、入力後のチェック方法までを決めておくと、「どこまで入力すれば作業が完了するのか」を本人もはっきりと理解でき安心です。
7.清掃・職場環境の整備
事務所や共有スペースの清掃、ゴミの分別、備品の拭き掃除などを行う仕事です。
担当する場所や使用する道具を決め、道具の使い方も具体的に伝えます。
洗剤や清掃機器を使用する場合は、安全な使い方をあらかじめ伝えておきます。
8.備品の補充・在庫確認
コピー用紙や文房具などの在庫を把握し、不足しているものを補充する仕事です。
在庫数を数えるところまで担当するのか、補充まで任せるのかなど、担当する範囲を決めておきます。
9.商品・郵便物などの仕分け
商品や郵便物を、部署や種類ごとに分ける業務です。
仕分け先や分類方法を決めておき、郵便物など個人情報を扱う場合は、取り扱いに関する社内ルールも共有します。
10.備品・職場環境の定期チェック
備品の在庫や共有スペースの状態、掲示物などを、決められた項目に沿って点検する仕事です。
たとえば、消耗品が不足していないか、備品が所定の場所にあるか、掲示物が決められた位置にあるか、共有スペースに気になる点がないかなどをチェックします。
目視で判断できる範囲を担当してもらい、異常や対応が必要な箇所を見つけた場合は、担当社員へ報告する形にします。
ここで紹介した10個の仕事は、あくまで仕事を検討する際の一例です。
実際に任せる仕事を決める際には、自社で発生している業務を一つずつ洗い出し、担当する範囲や仕事の頻度などを具体的にしていく必要があります。
障がい者雇用で任せる仕事の選び方

10個の仕事例を参考にしたら、次は自社の業務に当てはめて、実際に任せる仕事の候補を考えていきます。
社内で発生している業務を書き出す
まずは、普段から社内で発生している業務を書き出します。
その中から、一定の頻度で発生するものや、担当する範囲を決められるものを候補にします。
ここで大切なのは、「障がい者雇用に向いている仕事か」という視点だけで判断しないことです。
その仕事を継続して任せられるか、安全に取り組めるか、担当する範囲を明確にできるかを見極めながら検討します。
継続して発生する仕事か
障がい者雇用では、一度だけ発生する仕事よりも、定期的に繰り返し発生する業務を候補にすると、継続して仕事を任せる形を作れます。
たとえば、毎日の清掃、商品の梱包、定期的な検品、備品の補充などです。
一方で、繁忙期だけ発生する作業や、その時々で内容が大きく変わる仕事は、継続的な業務として任せられるか慎重に検討する必要があります。
担当する範囲を決められるか
一つの業務をすべて任せる必要はありません。
業務の中から担当する工程や作業を決めることもできます。
たとえば、商品の発送業務であれば、商品の確認、箱詰め、ラベル貼りなどに分け、そのうちの一部を担当してもらう方法があります。
「何をするのか」だけでなく、「どこまで担当するのか」「何を終えれば作業完了なのか」まで決めておくことがポイントです。
安全に行える仕事か
仕事を選ぶ際は、作業そのものだけでなく、継続して安全に働ける環境かどうかも検討します。
たとえば、重量物を運ぶ作業や、工具・機械・薬品を使用する作業では、身体への負担が大きくないか、危険な操作を伴わないかを見極める必要があります。
危険を伴う業務であれば、本人に任せる範囲を限定したり、社員が確認する工程を設けたりする方法もあります。
「できるかどうか」だけで決めるのではなく、安全を確保したうえで継続して担当できる仕事かという視点から、自社の業務を考えてみましょう。
障がい者雇用で働く場所をどう決める?
任せる仕事の候補が見えてきたら、次に考えたいのが「その仕事をどこで行うのか」です。
同じ仕事でも、作業する場所によって、仕事への集中のしやすさや、分からないことを社員に質問できる環境かどうかが変わります。
他の社員と同じ場所で作業する
他の社員と同じ場所で作業する場合は、日常的に周囲の社員と接することになります。
そのため、仕事の進め方だけでなく、分からないことがあったときに誰へ質問するのか、どのように声をかけるのかといった点も決めておくとよいでしょう。
他の社員とは別の作業場所を設ける
他の社員とは別の作業場所を設ける場合は、周囲の音や人の出入りを抑え、落ち着いて作業できる環境を整えられます。
ただし、分からないことがあったときにすぐ相談できるよう、担当者や相談方法をあらかじめ決めておくことが大切です。
仕事と本人の特性から働く場所を考える
他の社員と同じ場所で作業するか、別の作業場所を設けるかは、一律に決められるものではありません。
仕事の内容と本人の特性を踏まえて、どのような場所なら仕事に取り組みやすいかを考えることが大切です。
作業スペースを決める際は、机や椅子の使いやすさだけでなく、通路の広さや人の出入り、周囲の音が作業にどのような影響を与えるかも考えます。
作業に集中できるか、移動に負担がないか、必要なときに社員へ相談できる環境かという視点から、実際の働き方を想定して場所を決めましょう。
実際の職場環境については、【働く環境のご紹介】障がい者の皆様が心地よい環境で安心して働ける環境づくりも参考になります。
障がい者雇用で必要な配慮を考えるポイント

働く場所が決まると、次は「その環境で仕事を続けるために、どのような配慮が必要か」を考える段階に入ります。
ここで重要なのは、障がいの種類だけを見て配慮を決めないことです。
本人が何に困っているのか、どのような場面で負担を感じるのかを聞き、仕事との関係を見ながら対応を考えます。
たとえば、次のような配慮が考えられます。
- 仕事の伝え方:仕事内容への理解を深めてもらうために、口頭だけでなく、手順書や見本を使って伝える
- 作業環境:集中して作業できるよう、作業場所の音や人の出入りに配慮する
- 勤務方法:無理なく勤務を続けられるよう、勤務時間や休憩の取り方を調整する
- 相談体制:困ったときに一人で抱え込まないよう、相談する相手を決めておく
このように、配慮は特別な対応を一律に用意するものではありません。
本人が仕事をするうえでどのようなことに困っているのかを聞き、その内容に応じて必要な対応を考えることが大切です。
障がい者雇用の社内支援体制を整える

仕事の内容や働く場所を事前に十分検討していても、実際に働き始めると、仕事の進め方が分からなかったり、職場で困ったりする場面が出てくることがあります。
そのようなときに、本人が一人で悩んだり、現場の社員が対応に迷ったりしないためには、あらかじめ「誰が仕事を教えるのか」「困ったときは誰に相談するのか」を決めておくことが大切です。
業務を教える担当者を決める
まずは、日々の業務を教える担当者を決めます。
担当者が明確になっていれば、仕事の進め方が分からないときに、誰に相談すればよいのかが本人にも分かります。
困ったときの相談先を決めておく
さらに、仕事上の疑問だけでなく、職場で困ったことを相談できる相手も決めておきます。
仕事上の疑問には、作業の手順や判断の仕方など、業務そのものに関する質問があります。
一方、職場で困ったことには、周囲とのコミュニケーションや作業環境、勤務中に感じる負担などが含まれます。
本人や現場の担当者だけで対応を抱え込まないよう、必要に応じて上司や人事・総務などにも相談できる体制を作っておくことが大切です。
働き始めた後も仕事内容や環境を見直す
また、働き始めてから仕事内容や職場環境に課題が見つかることもあります。
その場合は、本人の努力だけに任せるのではなく、企業側も仕事内容や環境を見直します。
障がい者雇用では、採用した時点ですべての準備が終わるわけではありません。
実際の仕事を通して分かったことをもとに、必要に応じて仕事内容や環境、支援方法を調整していくことも受け入れの一部です。
まとめ|自社の仕事から障がい者雇用の受け入れ方を考える

障がい者雇用の仕事を考えるとき、「この障がいのある方にはこの仕事」と先に決めてしまうと、本人の特性や希望、自社の業務内容を踏まえて、どの業務を担当してもらうかを考える視点が抜けてしまいます。
だからこそ、まずは自社の業務を一つずつ洗い出し、これまで当たり前に行っていた仕事の中に、役割を分けたり、手順を明確にしたりすることで、どの部分を担当してもらえるかを考えてみましょう。
仕事の一部を切り出すことは、障がい者雇用のためだけの取り組みとは限りません。
業務の手順や担当範囲を明確にすることは、属人化を防ぐためにも役立ちます。
担当者が変わっても業務を引き継げるよう、仕事の進め方を言語化するきっかけにもなります。
「新しい仕事を作らなければ」と考えるのではなく、今ある仕事の中に、役割を分ける余地がないかを探すこと。
それが、自社で無理なく障がい者雇用を考える第一歩になります。
障がい者雇用の仕事や受け入れ体制に悩んだら

とはいえ、「自社の業務だけでは任せる仕事を決めにくい」「仕事はあっても、雇用後の受け入れまで考えるのが難しい」と悩む担当者の方もいるでしょう。
自社だけで仕事内容や受け入れ体制を整えることに難しさを感じる場合は、外部の支援を取り入れることも一つの方法です。
きいちサービスでは、企業の業務と障がいのある方の仕事をつなぐ仕組みを提供しています。
袋詰め、部品組み立て、パッケージ、検品などの軽作業を中心に、「障がい者雇用を始めたいけれど、どのような仕事を用意すればよいか分からない」という企業の相談にも対応しています。
「まずは自社でできることから相談したい」「仕事を用意するところからサポートしてほしい」という場合は、お気軽にきいちサービスへお問合せください。
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