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障がい者雇用で欠勤・遅刻が続いたときの対応|企業が確認したいポイント

カテゴリー:障がい者雇用とは?

【更新日】2026.08.03

障がい者雇用で欠勤・遅刻が続いたときの対応|企業が確認したいポイント

障がい者雇用で欠勤や遅刻が続くと、現場では「まず何を確認すべきか」「どこまで本人に聞いてよいのか」で迷いやすいものです。

欠勤や遅刻の背景は一人ひとり異なります。

障がいによる体調の波が影響している場合もあれば、業務の負担、通勤環境、職場でのコミュニケーションなどが重なっている場合もあります。

また、対応は一度決めて終わりではありません。

その後の勤務状況を見ながら必要に応じて見直していくことが、安定した就労につながります。

この記事では、人事担当者や現場責任者が押さえておきたい確認の順番と、無理のない進め方を整理します。

欠勤や遅刻が続いた時に、最初に確認したいこと

障がい者雇用で勤怠に変化が出た時は、障がいそのものを原因だと決めつけず、まず状況を見ます。

いきなり注意するより、何が起きているのかを整理する方が、結果として話し合いが進みやすくなります。

ただし、状況を確認することと欠勤や遅刻をそのままにすることは異なります。

企業として必要な勤怠管理を行いながら、勤務を続けるうえで調整できる点がないかを確認する姿勢が大切です。

まずは、今回だけの一時的な欠勤なのか、特定の曜日や時間帯に繰り返しているのか、以前と比べて変化が出ているのかを整理しましょう。

傾向を把握することで本人との面談でも具体的な話がしやすくなります。

勤怠の状況を感覚ではなく事実で整理する

まずは欠勤、遅刻、早退の日時と頻度、連絡の有無、業務への影響を簡潔に記録します。

「最近多い気がする」という印象だけで進めると本人との認識がずれやすくなります。
記録は責めるためではなく、後で面談する時に状況を共有しやすくするための土台です。

たとえば、「今月は遅刻が3回あった」「いずれも月曜日の始業時刻に間に合わなかった」「2回は事前連絡があった」といった形で評価を加えずに事実を整理します。

業務への影響についても、「周囲が困った」「やる気が感じられない」といった主観的な表現ではなく、「朝の検品作業を別の社員が担当した」など実際に生じたことを記録するとよいでしょう。

本人だけに記録を求めるのではなく、企業側も一貫した方法で情報を残すことが重要です。

本人と話す前に面談の目的を明確にする

欠勤理由の聞き方も大切です。

「なぜ休んだのか」と詰める形ではなく、「最近の勤務で負担に感じていることはありますか」「遅れやすい時間帯に心当たりはありますか」といった聞き方の方が本人も話しやすくなります。

欠勤や遅刻の連絡を受けた直後に詳しい事情をすべて確認しようとする必要はありません。

本人が落ち着いて話せる時間を別に設け、今回の面談が注意や追及だけを目的としたものではないことを伝えます。

合理的配慮の内容は企業が一方的に決めるものではありません。

本人の希望や困りごとを確認し、企業側の業務への影響や実施可能性も踏まえながら、双方で話し合って検討します。

本人との面談では、何を整理すればよいか

面談では原因を一つに決めつけるより、働き続ける上で負担になっている点を一緒に整理します。

ここで大事なのは本人の事情を無理に掘り下げることではありません。
企業として確認すべき範囲を意識しながら、勤務に関係する事実を丁寧に拾っていくことです。

確認したい主なポイント

  • 体調の波が出やすい時間帯や曜日があるか
  • 業務量が今の状態に合っているか
  • 作業手順や指示の出し方で負担がないか
  • 通勤に時間や体力の負担がかかっていないか
  • 職場環境や人とのやり取りで気になる点がないか
  • 欠勤や遅刻の時に、どの方法なら連絡しやすいか

質問する際は「何か困っていますか」と広く尋ねるだけでなく、具体的に答えやすい形にすると状況を整理しやすくなります。

たとえば、

「午前と午後では、どちらに負担を感じやすいですか」
「仕事の手順で分かりにくいところはありますか」
「欠勤の連絡は、電話とメールのどちらがしやすいですか」

といった聞き方が考えられます。

この段階で、病名や通院内容を細かく尋ねる必要はありません。
企業が知るべきなのは、業務を継続するためにどんな配慮や調整が必要かという点です。

必要に応じて、本人の同意を得たうえで産業医、支援機関、就労支援の関係者と連携する方法もあります。

「休みがち」の背景は勤務の組み立てで変わることがある

休みがちに見える状況でも、勤務時間の始まりを少し遅らせる、短時間から慣らす、業務量を一部調整するなどで通いやすさが変わることがあります。

たとえば、朝の通勤ラッシュが大きな負担になっている場合、始業時刻の調整によって安定して出勤できる可能性があります。

また、特定の作業に負担が集中している場合は、業務の順番や分担を見直すことで改善につながることもあります。

合理的配慮は誰にでも同じ対応をすることではなく、その人の状況に合う形を一緒に検討する考え方です。

ただし、配慮があるからといって勤怠上のルールをなくしてよいわけではありません。
連絡方法や出勤の基本ルールは分かる形で共有しておく必要があります。

勤務時間や業務内容の見直しはどこから始めるか

面談で状況が見えてきたら、次は無理のない調整を考えます。

いきなり大きく変えるのではなく、勤務時間、業務内容、連絡方法のどこを見直せば負担が下がるかを一つずつ確認すると本人にも現場にも受け入れやすくなります。

見直しの例

  • 始業時刻を少し遅らせる、または短時間勤務にする
  • 集中力や体力を要する業務を分ける
  • 口頭中心の連絡を、メモやチャットに変える
  • 欠勤時の連絡先を一本化する
  • 業務量を見直し、急な追加作業を減らす

すべての対応を一度に実施する必要はありません。
欠勤や遅刻との関係が強いと考えられる部分から一つずつ試す方が、どの調整が有効だったかを確認しやすくなります。

このような調整は本人が働きやすくなるだけでなく、現場側の「毎回どう対応するか分からない」という負担も軽くします。

関連して、障がい者雇用で業務をどう切り出す?任せる仕事の選び方では、任せる仕事を整理する考え方を紹介しています。
欠勤対応と仕事の組み立ては別の話に見えて、実はつながっています。

調整は「決めて終わり」にしない

調整をした後は勤務状況を確認します。

対応を始める際に次に確認する時期を決めておくと、見直しを忘れずに進められます。
調整内容によって適切な期間は異なるため、一律に決めるのではなく本人や現場の状況に合わせて設定しましょう。

たとえば、遅刻は減ったが朝の体調が不安定なままかもしれません。
逆に、業務量を減らしたことで欠勤は落ち着いたが、本人が物足りなさを感じていることもあります。

振り返りでは欠勤や遅刻の回数だけでなく、本人の負担感、作業の安定性、周囲への影響なども確認します。
数字上は改善していても、別の負担が生じていないかを見ることが必要です。

一度の面談で正解を決めるのではなく、様子を見ながら整えていく姿勢が現実的です。

現場だけで抱え込まないための連携の考え方

欠勤や遅刻の対応は人事や現場責任者だけに任せると、どうしても判断がぶれやすくなります。

本人とのやり取り、記録、業務調整、関係者との共有を分けて整理すると、対応が安定しやすくなります。

社内でそろえておきたい体制

  • 本人対応の窓口を決める
  • 現場と人事で共有する範囲を決める
  • 面談内容と調整内容を記録する
  • 必要時に相談できる外部先を把握しておく

窓口を決めることは一人の担当者にすべてを任せることではありません。
本人が誰に相談すればよいかを分かりやすくしつつ、担当者が不在のときにも必要な対応ができるようにします。

また、障がいや健康に関する情報を関係のない社員まで広く共有することは避けます。
本人の同意を確認し、業務上必要な範囲に絞って誰に何を伝えるかを整理しましょう。

障がい者雇用では企業内の担当者に加えて、本人が利用している支援機関などと連携できる場合があります。

連携する際は、本人の同意を得たうえで相談の目的と共有する情報を明確にすることが重要です。

また、本人の特性や伝え方に迷う場合は、障がい特性を職場でどう共有する?障がい者雇用で現場が迷わない伝え方もあわせて読むと現場での受け止め方を整理しやすくなります。

支援機関への相談を検討したい場面

社内だけでは対応の整理が難しい時は、支援機関に相談する方法があります。

たとえば、勤務調整をどこまで広げるべきか、復職後の確認をどう進めるか、現場への説明をどう整えるかといった場面です。

具体的には、

  • 本人と面談しても背景を整理できない場合
  • 本人と現場の認識が大きく異なる場合
  • 配慮の内容を決められない場合
  • 調整を行っても勤怠が安定しない場合

などが相談を検討する目安になります。

相談先としては、本人が登録・利用している就労支援機関のほか、地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター、ハローワークなどがあります。

相談できる内容や利用条件は機関によって異なるため事前に確認しましょう。

休職、復職、懲戒、解雇などの労務上の判断が必要な場合は、就業規則や雇用契約、個別の事情によって対応が異なります。

必要に応じて、労働局、社会保険労務士、弁護士などの専門家へ相談することも大切です。

体制づくりに悩む企業が持っておきたい選択肢

障がい者雇用では欠勤や遅刻への対応だけでなく、任せる仕事や働く場所、社内の支援体制まで考える必要があります。

自社だけで環境を整えることが難しい場合は、外部サービスを活用する方法も選択肢の一つです。

きいちサービスでは企業が障がいのある方を直接雇用し、当社が運営する軽作業場で働く仕組みを提供しています。

自社内で業務や働く環境を用意することに悩んでいる企業の障がい者雇用を支援します。

もし、障がい者雇用の進め方や受け入れ体制の整え方をあらためて整理したい場合は、合理的配慮とは?-障がい者雇用を成功させる、合理的配慮の重要性と具体的な事例も参考になります。

受け入れ体制に不安がある場合は、企業内だけで抱え込まず、公的な相談窓口や支援機関、外部サービスへの相談も検討してみてください。

障がい者雇用をご検討の企業関係者の方は、まずは一度お気軽にご相談ください。
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