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障がい者手帳の申請って、どこから始めればいいの?【申請ガイド】
カテゴリー:障がいについて
【更新日】2024.10.15
障がい者の皆様の就労支援サービスを行っているきいちサービスです。
障がい者手帳とは、障がい者の皆様やそのご家族にとって、生活をサポートする重要な証明書です。
障がい者手帳を受け取ることに関しては、いろんなお考えお気持ちがあるとは思います。
とはいえ、この手帳があることで、医療費の助成、税金の軽減、交通機関の割引など、様々な福祉サービスを受けることができます。
「でも、障がい者手帳の申請は難しそう」
どこから始めればよいか戸惑う方も多いはずです。
このガイドでは、障がい者手帳の申請から受け取りまでの流れを、わかりやすく解説します。
また、巻末には障がい者福祉に関連する用語集も用意しました。
障がい者手帳の取得は、より充実した支援を受けるための第一歩です。
このガイドを参考に、一つずつ着実に進めていきましょう。
わからないことがあれば、お住まいの地域の福祉課や障がい者支援センターに相談することをおすすめします。
障がい者手帳の種類
障がい者手帳には3種類あります。
- 身体障害者手帳
体の障がいがある方向け - 療育手帳
知的障がいがある方向け - 精神障害者保健福祉手帳
精神障がいがある方向け
それぞれの手帳で受けられるサービスが少し違います。
障がい者手帳で受けられる典型的なサービス
- 医療費の助成
- 自立支援医療制度による医療費の軽減
- 健康保険の自己負担額の軽減
- 税金の軽減
- 所得税、住民税の障害者控除
- 相続税の軽減
- 自動車税、軽自動車税の減免
- 交通機関の割引
- JRや私鉄、バス、飛行機などの運賃割引
- 有料道路の通行料金割引
- 公共施設の利用料金割引
- 美術館、博物館、動物園などの入場料割引や無料化
- その他、障がい者の介助者1名まで無料としている施設もある
- 福祉サービスの利用
- ホームヘルプサービス(居宅介護)
- デイサービス(生活介護)
- ショートステイ(短期入所)
- 就労支援
- 職業訓練
- 就労継続支援
- ジョブコーチによる職場適応支援
- 生活用具の給付や貸与
- 補装具(車いす、義肢、補聴器など)の支給
- 日常生活用具(特殊寝台、入浴補助用具など)の給付
- 住宅サービス
- 公営住宅への優先入居
- 住宅改修費の助成
- 手当の支給
- 障害年金
- 特別障害者手当
- 特別児童扶養手当(18歳未満の障がい児がいる家庭)
- 駐車場の利用
- 障がい者用駐車スペースの利用
- 公共施設での駐車料金の減免
- コミュニケーション支援
- 手話通訳者の派遣
- 点字による情報提供
- 教育支援
- 特別支援教育の利用
- 就学奨励費の支給
注意: サービスの内容や利用条件は、障がいの種類や程度、お住まいの地域によって異なる場合があります。詳細は、お住まいの市区町村の福祉課や障害福祉課にお問い合わせください。
申請の手順
おおまかにいうと
- 申請書の書式を入手する
- 必要な書類等を準備する
- 申請書と書類を提出する
です。
1.申請書の書式を入手する
申請書は市区町村の福祉課等で入手できます。
※ご注意
申請書を受け取る際に、申請内容の説明がありますので、必ず説明を聞いてください。
2.必要な書類等を準備する
代表的な書類などは以下の通りです。
- 写真
手帳に貼付する顔写真が必要です。サイズは申請書に記載されています。 - 医師の診断書
障がいの症状に関して通院しているかかりつけ医が障がいの状態を証明するものです。 - その他の証明書
障がいの原因となった病気やけがの資料など
ご注意
- 申請用の診断書は、専用のフォーマットが用意されています。
かかりつけの医師に診断書を書いてもらう場合は、この専用フォーマットを渡して書いてもらいましょう。 - 診断書の入手には1週間から数か月かかることがあります。
かかりつけ医に確認しましょう。
3.申請書と書類を提出する
- 申請窓口を確認する
多くの場合、窓口はお住まいの市区町村の福祉課です - 申請書と必要書類を窓口に書類を提出する
不明な点があれば、窓口で相談できます - 面接や審査を受ける
窓口担当者が状況を確認します - 手帳の交付
審査に通過すると手帳が交付されます
審査プロセス
提出した書類を基に、専門家が審査します。
この過程で行われることは以下の通りです。
- 書類の確認
- 必要に応じて追加の検査や面接
- 障がいの程度の判定
審査には1〜3か月程度かかることが多いです。
結果に納得できない場合は、再審査を申し立てることができます。
手帳受け取り後の手続き
手帳を受け取ったら、以下のことを行いましょう。
- 手帳の内容を確認しましょう。
氏名、住所、正しい写真が貼付されているかを確かめてください。 - 利用できるサービスを確認しましょう。
サービス内容については、福祉課で説明を受けられます。 - サービス内容を確認した後、必要なサービスを見極め申請をしましょう。
交通機関の割引や税金の控除などがありますが、自治体や障がいの程度で受けられるサービスが異なります。 - 手帳は定期的に更新が必要です。
更新時期が近づいたら、役所の担当部署から封書で連絡がとどきますので、そこに書かれている指示に従って更新の手続きをしてください。
よくある質問(FAQ)
Q1: 障がいが重く、本人は手続きができそうにありません。代理で誰でも申請できますか?
A1: 代理に関しては障がいの種類や程度によって基準があります。詳しくは福祉課に相談してください。
Q2: 手帳の等級は何を意味しますか?
A2: 障がいの程度を表します。等級によって受けられるサービスが変わります。
Q3: プライバシーは守られますか?
A3: はい。個人情報は厳重に管理され、本人の同意なく他人に知らされることはありません。
申請に関してどこで支援を受けることができるか
手帳の申請に伴う手続きで困ったときは、以下の場所に相談できます。これらの窓口では、手帳の申請だけでなく、生活全般の相談にも乗ってくれます。困ったことがあれば、一人で悩まず、まず相談してみてください。
– 市区町村の福祉課
– 障害者総合支援センター
– 各種障がい者支援団体
付録
障がい者手帳関連用語集
- 障がい者手帳: 障がいのある人に交付される手帳。各種サービスや支援を受けるために必要な証明書となる。
- 身体障害者手帳: 身体に障がいのある人に交付される手帳。視覚、聴覚、肢体不自由などの障がいが対象。
- 療育手帳: 知的障がいのある人に交付される手帳。地域によって呼び名が異なることがある。
- 精神障害者保健福祉手帳: 精神障がいのある人に交付される手帳。統合失調症、うつ病などの精神疾患が対象。
- 等級: 障がいの程度を表す区分。手帳の種類によって等級の区分け方が異なる。
- 更新: 手帳の有効期限が切れる前に行う、継続利用のための手続き。
- 福祉サービス: 障がいのある人の生活を支援するためのサービス。介護や就労支援などがある。
- 介護給付: 障がいのある人の介護を支援するためのサービス。ホームヘルプ、デイサービスなどがある。
- 訓練等給付: 障がいのある人の就労や社会参加を支援するためのサービス。就労支援、生活訓練などがある。
- 自立支援医療: 障がいの軽減や改善のために必要な医療費の助成制度。
- 補装具: 障がいのある部分を補って日常生活を送りやすくする道具。義手、義足、車いすなど。
- 日常生活用具: 日常生活を送る上で必要な用具。特殊寝台、入浴補助用具などがある。
- バリアフリー: 障がいのある人や高齢者が生活しやすいよう、障壁(バリア)をなくすこと。
- 合理的配慮: 障がいのある人が他の人と平等に生活できるよう、必要な調整や変更を行うこと。
- 障害者総合支援法: 障がいのある人の福祉サービスに関する法律。以前の障害者自立支援法が改正されたもの。
- 障害支援区分: 障がいの程度や支援の必要性を表す6段階の区分。福祉サービスの利用に関係する。
- ピアサポート: 同じような経験や障がいを持つ人同士で行う相互支援のこと。
- グループホーム: 障がいのある人が共同で生活する住居。職員による日常生活の支援がある。
- 就労継続支援: 一般企業での就労が困難な人に、働く場を提供するサービス。A型(雇用型)とB型(非雇用型)がある。
- 相談支援専門員: 障がいのある人やその家族の相談に応じ、適切なサービス利用をサポートする専門職。
おわりに
手帳の申請や、その後の福祉サービスの利用に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、一人で悩む必要はありません。
お住まいの地域の福祉課、障害者総合支援センター、各種障がい者支援団体など、相談できる窓口は多くあります。
疑問や不安があれば、遠慮なく相談しましょう。
また、急にサービスを受けることになった、でもそれまでに手帳の受け取りが間に合わない、という場合も、あきらめずに市区町村の福祉課と相談してみてください。
障がい者手帳の申請は、障がい者の方とそのご家族がより快適に生活を送るための重要な一歩です。
このガイドでご紹介した内容が、皆様の手帳取得の助けになれば幸いです。
きいちサービスでは、障がいのある皆様が安心して働ける環境での就労をお手伝いしております。
障がい者の皆様の雇用についてお悩みの方は、お気軽にお問合せください。